N,O-アシル転位(読み)アシルテンイ

化学辞典 第2版 「N,O-アシル転位」の解説

N,O-アシル転位
アシルテンイ
N,O-acyl rearrangement

アシル基RCOが,アミノ基の窒素原子との結合(酸アミド結合)からヒドロキシ基の酸素原子との結合(エステル結合)へ,あるいはその逆に転位する反応をいう.互いに隣り合う炭素原子に,アミノ基とヒドロキシ基がついているときに転位しやすい.N→Oの転位は塩化チオニルや塩化ホスホリルなどの存在下では4,5-ジヒドロオキサゾール誘導体を,濃硫酸や無水フッ化水素のもとではオキサゾリジン誘導体を中間体として転位すると考えられる.O→Nの転位はアルカリ性水溶液中で起こり,オキサゾリジン誘導体を経由すると考えられる.アシル基をヒドロキシ基に転位させてから,生成したエステル結合を加水分解することを利用して,ペプチド鎖を選択的に加水分解することができる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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