荊冠(読み)ケイカン

デジタル大辞泉 「荊冠」の意味・読み・例文・類語

けい‐かん〔‐クワン〕【×荊冠】

キリスト十字架にかけられた時にかぶせられた、いばらの冠。また、受難のたとえ。

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精選版 日本国語大辞典 「荊冠」の意味・読み・例文・類語

けい‐かん‥クヮン【荊冠】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「荊」はイバラの意 ) キリストがはりつけになった時にかぶせられたイバラの冠。また、受難のたとえ。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「荊冠」の意味・わかりやすい解説

荊冠
けいかん

イバラ(荊)でつくった冠。イエス・キリストがマリアの兄弟ラザロを死からよみがえらせるなど、数々の奇跡を行って多くのユダヤ人の信者を得たのを危険視され、過越祭(すぎこしのまつり)の前夜、パリサイ人によってゲツセマネの園(その)でとらえられ、ローマ総督ピラトの前で十字架にかけられることを宣告された。翌朝イエスは十字架を背負い、イバラの冠をかぶってゴルゴタの丘まで歩かされ、そこで処刑された。このイエスの故事にちなんで、受難の意に用いられる。

[宇田敏彦]

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