WHOによる糸球体疾患の分類(読み)だぶりゅーえっちおーによるしきゅうたいしっかんのぶんるい

家庭医学館 の解説

だぶりゅーえっちおーによるしきゅうたいしっかんのぶんるい【WHOによる糸球体疾患の分類】

Ⅰ.一次性糸球体疾患
 A.微小変化
 B.巣状分節状糸球体病変(巣状糸球体腎炎を含む)
 C.びまん性巣状糸球体腎炎
  1.膜性糸球体腎炎(膜性腎症
  2.増殖性糸球体腎炎
   a.メサンギウム増殖性糸球体腎炎
   b.管内増殖性糸球体腎炎
   c.膜性増殖性糸球体腎炎(Ⅰ、Ⅲ型)
   d.管外増殖性糸球体腎炎(半月体形成性、または壊死性糸球体腎炎)
  3.硬化性糸球体腎炎
 D.分類不能の糸球体腎炎
Ⅱ.全身性疾患にともなう糸球体疾患
 A.ループス腎炎
  Ⅰ型:微小メサンギウムループス腎炎
  Ⅱ型:メサンギウム増殖性ループス腎炎
  Ⅲ型:巣状ループス腎炎
  Ⅳ型:びまん性ループス腎炎
  Ⅴ型:膜性ループス腎炎
  Ⅵ型:進行した硬化性ループス腎炎
 B.IgA腎症
 C.紫斑病性腎炎(シェーンライン・ヘノッホ紫斑病)
 D.抗GBM糸球体腎炎(グッドパスチャー症候群
 E.全身性感染症における糸球体病変
  1.敗血症
  2.感染性心内膜炎
  3.シャント腎炎
  4.梅毒
  5.HIV腎炎
  6.肝炎ウイルス(B型肝炎、C型肝炎)
  7.クラミジア
  8.リケッチア
 F.寄生虫感染症にともなう腎症
  1.マラリア腎症
  2.住血吸虫症にともなう腎症
  3.内臓リーシュマニア症にともなう腎症
  4.フィラリア症にともなう腎症
  5.旋毛虫症にともなう腎症
  6.糞線虫症にともなう腎症
  7.オピストルヒス(ジストマ)感染症にともなう腎症
Ⅲ.血管系疾患における糸球体病変
 A.全身性血管炎(高安病、結節性多発動脈炎、ウェジナー肉芽腫症、顕微鏡的結節性多発動脈炎など)
 B.血栓性微小血管症(溶血性尿毒症症候群、血栓性血小板減少性紫斑病)
 C.糸球体血栓症(血管内凝固症候群)
 D.良性腎硬化症
 E.悪性腎硬化症
 F.全身性硬化症
Ⅳ.代謝疾患における糸球体病変
 A.糖尿病性糸球体症
 B.膜性増殖性糸球体腎炎(Ⅱ型)
 C.アミロイドーシス
 D.単クローン性免疫グロブリン沈着症
 E.原線維性糸球体腎炎
 F.イムノタクトイド糸球体症
 G.マクログロブリン血症
 H.クリオグロブリン血症
 I.肝疾患にともなう腎症
 J.鎌状赤血球貧血症にともなう腎症
 K.チアノーゼを示す先天性心疾患や肺高血圧症にともなう腎疾患
 L.著しい肥満にともなう腎疾患
 M.アラジール症候群
Ⅴ.遺伝性腎疾患
 A.アルポート症候群
 B.良性反復性血尿、菲薄基底膜症候群
 C.ネイル‐パテラ症候群
 D.先天性ネフローゼ症候群
 E.新生児ネフローゼ症候群(びまん性メサンギウム硬化症)、ドゥラッシュ症候群
 F.ファブリー病、および他の脂肪代謝異常症(家族性LCAT欠損症、ゴーシェ病など)
 G.リポたんぱく糸球体症
 H.コラゲノファイブロティック腎症
Ⅵ.その他の糸球体疾患
 A.妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の腎症
 B.放射線腎症
Ⅶ.末期腎
Ⅷ.腎移植後の糸球体病変

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