最新 地学事典 「XANES」の解説
ゼインズ
XANES
X-ray Absorption Near-Edge Structureの略称。X線吸収スペクトルにおいて吸収端(吸収量が急激に増加するエネルギー)近傍にみられる微細構造のこと(X線吸収端近傍構造)。ザーネスとも呼ばれる。吸収端より低エネルギー側のプレエッジ領域にみられる吸収は,電子殻間での電子の遷移が原因であり,ターゲットとなる元素の価数や配位状態に関する情報を有する。地球科学分野においても,遷移元素をはじめとした金属元素全般や硫黄などの研究例があり,その一例として珪酸塩ガラス中のFeの価数分析が挙げられる。珪酸塩ガラスのFeのK端XANESでは,プレエッジ領域に1s-3d遷移に起因する吸収がみられるが,そのエネルギーがFe2+とFe3+で異なるために両者を識別でき,それらの強度比からガラス中のFeの価数状態を定量できる。
執筆者:石橋 秀巳・栗林 貴弘
参照項目:XAFS(ザフス)
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

