知恵蔵
「サイバー宗教」の解説
サイバー宗教
インターネットを主な布教手段とする宗教を指し、その宗教集団がカルトである場合、サイバーカルトと呼ぶこともある。広義には既存の宗教がインターネットを布教手段の一つとして利用することも指す。サイバー宗教やサイバーカルトが注目されるようになったのは、米国で起こったヘブンズゲート(Heaven's Gate)事件からである。1997年3月26日、米カリフォルニア州サンディエゴ郊外のランチョ・サンタフェで、宗教集団「ヘブンズゲート」の信者39人が集団自殺した。マーシャル・アップルホワイトをリーダーとするこの集団は、ヘール・ボップ彗星の接近と共に宇宙船が迎えにくると信じ、旅立ちのために自殺したという。彼らはホームページ制作会社を経営し、自らのホームページ「ヘブンズゲート(天国の門)」で教義を説いていた。インターネットの普及が、善くも悪くも宗教の布教方法に大きな変化を引き起こしているといえる。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
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