ディアベリ変奏曲(読み)ディアベリへんそうきょく

改訂新版 世界大百科事典 「ディアベリ変奏曲」の意味・わかりやすい解説

ディアベリ変奏曲 (ディアベリへんそうきょく)

正式名称は《アントン・ディアベリのワルツに基づくピアノのための33の変奏曲ハ長調》作品120(1823)。ベートーベンはピアノ用の変奏曲を多く作曲しているが,そのほとんどは1800年前後に集中している。2作品が1806-09年に成立しているだけで,以後の中・後期ではこの変奏曲が唯一のものである。1819-23年の間に,つまり大曲の《荘厳ミサ曲》《第九交響曲》と並行して作曲されている。この作品は楽譜出版社を営むディアベリAnton Diabelli(1781-1858)がオーストリア在住の著名な作曲家たちに同一主題による変奏曲の競作を呼びかけた企画のもとに作曲されたもので,恋人アントニエ・ブレンターノに献呈されている。単独で出版されたベートーベン作品を除き,50人の作曲家による変奏曲集も同じ23年に一巻本にまとめられ出版されている。
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