「きっこうでん」ともいう。七夕(たなばた)祭の原型で、7月7日の行事。牽牛(けんぎゅう)・織女(しょくじょ)の二星が天の川を渡って1年一度の逢瀬(おうせ)を楽しむ、という伝説が中国から伝わり、わが国の棚機(たなばた)姫の信仰と結合して、女子が機織(はたおり)など手芸が上達することを願う祭になった。『万葉集』に数首歌われているが、持統(じとう)天皇(在位686~697)のころから行われたことは明らかである。平安時代には、宮中をはじめ貴族の家でも行われた。宮中では清涼殿の庭に机を置き、灯明を立てて供物を供え、終夜香をたき、天皇は庭の倚子(いし)に出御し、二星会合を祈ったという。貴族の邸(やしき)では、二星会合と裁縫や詩歌、染織など、技芸が巧みになるようにとの願いを梶(かじ)の葉に書きとどめたことなども『平家物語』にみえる。
[山中 裕]
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…【三徳 四水】
[民俗]
裁縫をめぐる行事や俗信は多く伝えられている。正月には仕事始めの一つとして〈縫初(ぬいぞめ)〉や〈初針(はつばり)〉があるほか,2月と12月の〈こと八日〉には針供養が行われ,七夕には乞巧奠(きつこうでん)といって針糸や着物の雛形を吊して裁縫の上達を祈る風習があった。近年まで家族の衣服を整えるのは女の重要な仕事であり,裁縫の巧拙は嫁の評価に直接つながった。…
※「乞巧奠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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