一作(読み)いっさく

精選版 日本国語大辞典 「一作」の意味・読み・例文・類語

いっ‐さく【一作】

〘名〙
① 同じ耕地に、一年に一回作物を作ること。一毛作。〔運歩色葉(1548)〕
② 一つの作品を製作すること。また、その製作物・作品。
浮世草子・男色大鑑(1687)四「申かはせし情のあまりに此身の事を御一作(サク)
③ 自分ひとりである行為をなすこと。また、その結果生み出されたもの。自分の意見、自分ひとりで作った作品。
日葡辞書(1603‐04)「Issacuuo(イッサクヲ) ユウ〈訳〉自分の意見、自分の言葉を言う」
④ 二つ以上の物を同時に作ること。また、同時に作ったもの。あるいは二つ以上のことを同時にすること。
※三道(1423)「開聞筆者の作、開眼は為手の態(わざ)成るべし。両条一作の達人に於いては、是非あるべからず」
⑤ 一趣向。ひとくふう。
随筆戴恩記(1644頃)上「ものをかりそめにのたまふ事も一作ありてしほらしき大名也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android