光化学平衡(読み)コウカガクヘイコウ

化学辞典 第2版 「光化学平衡」の解説

光化学平衡
コウカガクヘイコウ
photochemical equilibrium

光を照射することによってあらたに生じる化学平衡.光の吸収係数相違や光による後続反応の速度への影響などのため,正反応と逆反応の速度が,熱化学的な場合と異なるとき光化学平衡が生じる.酸-塩基平衡の場合,分子会合解離の場合,および互変異性の場合などで観測される.たとえば,2-ナフトール水溶液弱酸(pK 9.6)であるので,強酸性溶液では2-ナフトラートイオンはほとんどなくなってしまう.ところがナフトールの第一吸収帯(300~330 nm)の光の照射下では,pH 3という強い酸性溶液でもナフトラートイオンが観測できる.すなわち,2-ナフトールの励起状態では酸-塩基平衡がいちじるしく酸性側に寄っている(pK2.82).

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...

ヒグマの用語解説を読む