ナフトール(読み)なふとーるでーたのーと

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナフトール」の意味・わかりやすい解説

ナフトール(データノート)
なふとーるでーたのーと

1-ナフトール
分子式C10H8O
分子量144.2
融点96℃
沸点288℃
比重1.09539(測定温度98.7℃)
屈折率(n)1.62064

ナフトール
なふとーる
naphthol

ナフタレンの水素原子1個をヒドロキシ基-OHで置換した化合物。その位置により2種の異性体がある。1-ナフトールは無色の柱状結晶。2-ナフトールは無色~微黄色の葉状結晶。いずれの異性体もフェノール状の臭気があり、昇華性。水にはわずかにしか溶けないが、水酸化アルカリ水溶液、エタノールエチルアルコール)、ベンゼンなどに易溶。塗料香料、医薬の製造に利用される。相当する1-あるいは2-ナフタレンスルホン酸から製造される。

[徳丸克己]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナフトール」の意味・わかりやすい解説

ナフトール
naphthol

化学式 C10H7OH 。ナフタリンのフェノール。次の2種がある。 (1) 1-ナフトール α-ナフトールともいう。無色の結晶,融点 96℃,昇華性。染料,香料の合成原料として用いられる。 (2) 2-ナフトール β-ナフトールともいう。無色の結晶,融点 121~123℃。染料,薬品,香料の合成原料として用いられるほか,ゴムの酸化防止剤としても使用される。

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