履行地(読み)りこうち(その他表記)Leistungsort

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「履行地」の意味・わかりやすい解説

履行地
りこうち
Leistungsort

債務者が債務の履行をする場所。当事者間の特約,取引上の慣習,法律の規定 (民法商法など) によって決まることが多い。これらによって履行地が決まらないときは,民法の補充規定が適用され,債務の内容が特定物の引き渡しである場合には債権発生時に特定物が存在した場所が履行地となり,その他の債務については債権者の現時の住所が履行地となる (→持参債務 ) 。債権の成立後,債権者が住所を変更したため債務履行費用が増加するときは,増加費用は債権者の負担となる。債務の履行は履行地でされないかぎり,債務の本旨に従った履行とはいえない (したがって履行地以外で履行しても債務不履行となることがある) 。また,財産上この紛争についての民事訴訟は,履行地を管轄する裁判所に起こすことができる (民事訴訟法) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む