「しづうた」と訓んで、静かに歌う歌、全体にゆったりと歌う歌、「賤歌」で庶民風に歌う歌、「倭文歌」で機織(はたおり)の歌などとする説もある。
…〈神語(かむがたり)〉〈思国歌(くにしのびうた)〉〈酒楽(さかぐら)の歌〉等の名称は,国見(くにみ),饗宴といった歌唱の機会をあらわし,〈久米歌(くめうた)〉〈天語歌(あまがたりうた)〉等は,そうした際の一定の歌唱者集団の名にもとづく。さらに〈志都(しづ)(静)歌〉〈志良宜(しらげ)(尻上げ)歌〉〈宮人振(みやびとぶり)〉等,曲調による名もみえている。これらのことからとくに記紀の歌謡が宮廷歌謡に定式化され,楽曲として整えられつつあったさまがうかがえる。…
※「志都歌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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