木村喜毅(読み)きむらよしたけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「木村喜毅」の意味・わかりやすい解説

木村喜毅
きむらよしたけ
(1830―1901)

幕末期の幕臣。文政(ぶんせい)13年2月5日江戸に生まれる。1842年(天保13)浜奉行(ぶぎょう)見習。56年(安政3)本丸目付。同年長崎表取締として同地に赴き、翌年海軍伝習生監督となり、59年2月帰府。同年11月軍艦奉行昇進。従(じゅ)五位下、摂津守(せっつのかみ)に叙任された。60年(万延1)1月遣米使節を送って咸臨(かんりん)丸に乗り、勝海舟(かつかいしゅう)らとアメリカへ航海、帰途ハワイに寄り5月帰国。63年9月辞職。政情の変動とともに浮沈転任があったが、66年(慶応2)7月ふたたび軍艦奉行並、ついで翌年軍艦奉行となった。幕府海軍建設の功労者である。明治以後は芥舟(かいしゅう)と号して詩文、著述の生活を送り、『三十年史』を著し、戸川残花(ざんか)らと雑誌『旧幕府』を刊行した。明治34年12月9日没。

[佐々木克]

『慶応義塾図書館編『木村摂津守喜毅日記』(1977・塙書房)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「木村喜毅」の意味・わかりやすい解説

木村喜毅
きむらよしたけ

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