浮沈(読み)フチン

大辞林 第三版の解説

ふちん【浮沈】

( 名 ) スル
浮くことと沈むこと。浮き沈み。 「溜水に-する孑孑ぼうふら/福翁百話 諭吉
栄えることと、衰えること。盛衰。 「国家の-にかかわる」

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精選版 日本国語大辞典の解説

うき‐しずみ ‥しづみ【浮沈】

〘名〙
いたり沈んだりすること。〔文明本節用集(室町中)〕
② 栄えたり衰えたりすること。ふちん。栄枯盛衰。
※太平記(14C後)二「塩ならぬ海にこがれ行く、身を浮舟の浮沈(うきシヅ)み」
③ 陽気になったり、しおれたりすること。また、表情や表現に起伏があること。
※歌謡・松の葉(1703)歌音声「序破急のくらゐ、うきしづみ、乙甲(をっかん)けやけからぬやうに心をつくべし」

うき‐しず・む ‥しづむ【浮沈】

〘自マ四〙
① 波の動きなどにつれて、浮いたり沈んだりする。
※古今(905‐914)物名・四二七「かづけども浪のなかにはさぐられで風吹くごとにうきしづむたま〈紀貫之〉」
② (「浮き」と「憂き」をかけて) 嘆き悲しむ。嘆き苦しむ。涙などの縁語。
※元真集(966頃か)「きみこふとわれぞなかれていはるべきなみだのかはのうきしづみつつ」
③ (比喩的に) 栄えたり衰えたりする。
※光経集(1230頃か)「うきしつむ後のうき世をおもひしれこころのほかの心やはある」

ふ‐ちん【浮沈】

〘名〙
① 浮いたり沈んだりすること。うきしずみ。
※古事記(712)序「海水に浮沈して、神祇身を滌ぐに呈れき」 〔梁武帝‐逸民詩〕
② 栄えることと衰えること。盛衰。人生の移り変わり。世の中の変遷。うきしずみ。
※菅家文草(900頃)三・秋「涯分浮沈更問誰、秋来暗倍客居悲」
※平治(1220頃か)上「便宜候はば、当家の浮沈をも試むべし」 〔司馬遷‐報任少卿書〕

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