西尾氏(読み)にしおうじ

改訂新版 世界大百科事典 「西尾氏」の意味・わかりやすい解説

西尾氏 (にしおうじ)

近世大名。三河国の出身。吉次は織田信長に仕え,のち徳川家康に属して5000石を知行。1602年(慶長7)加増されて武州原市1万2000石となる。その後,上野白井,常陸土浦,駿河田中(2万5000石),信州小諸を経て,82年(天和2)忠成のとき遠州横須賀に移る。その子忠尚は若年寄老中などの要職を歴任する一方,2度の加増により3万5000石。明治に至り安房花房へ転封される。当主はおおむね隠岐守を称する。維新後は子爵。なお,1600-23年(慶長5-元和9)に美濃揖斐(いび)を領有した西尾氏は別の家系で,光教は信長の下で美濃曾根2万石を領し,のち家康に属し揖斐3万石。分知して2万5000石となるが,嘉教の死去により無嗣絶家となる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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