ウィリアムズ(William Carlos Williams)(読み)うぃりあむず(英語表記)William Carlos Williams

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ウィリアムズ(William Carlos Williams)
うぃりあむず
William Carlos Williams
(1883―1963)

アメリカの詩人。ニュー・ジャージー州ラザフォードで開業医をしながら、生涯詩作に没頭した。エズラ・パウンドとの交遊からイマジズムの影響を受け、初期の詩集『春とすべて』(1923)で新鮮な即物的詩風を確立した。誇張された象徴主義を排し、平明な観察をもとにした「客観主義」の詩を標榜(ひょうぼう)、詩集『ブリューゲルの絵その他』(1962)で1963年ピュリッツァー賞を受賞。また五部作『パターソン』(1946~58)では、卑近題材で日常のことばを駆使して壮大な叙事詩を書き上げた。ほかに『自伝』(1951)や小説、評論もある。

[新倉俊一]

『鍵谷幸信訳『ウィリアムズ詩集』(1968・思潮社)』

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