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イマジズム Imagism

翻訳|Imagism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

イマジズム
Imagism

20世紀の初め,英米で起った新詩運動。 T.E.ヒュームの影響のもと,1912年頃から E.パウンドを中心に始められ,ギリシア・ローマの短詩,日本の俳句,フランスの象徴詩などを援用し反ロマン主義的詩論を展開,『イマジストたち』 Des Imagistes (1914) 以下4冊のアンソロジーを出した。 14年パウンドが「渦巻派」に転じたため,以後は A.ローエルが指導的役割を果した。ほかに R.オールディントンH.D. (本名 H.ドゥーリトル) ,F.S.フリント,J.G.フレッチャーらが代表的詩人。その周辺にいて大きな影響を受けた詩人に,C.エイキン,M.ムーア,D.H.ロレンスがいる。正確な単語の使用,新しいリズムの創造,題材選択の自由,明確なイメージの提示,堅い明確な詩体,集中主義を主張,象徴主義の音楽に代って彫刻との類似を追究したイマジズムの意図は現代詩の底流となっている。

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デジタル大辞泉の解説

イマジズム(imagism)

1910年代の英米で推進された詩作上の運動。エズラ=パウンドが首唱し、明確なイメージによって対象を直接的、具体的に描出しようとした。

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百科事典マイペディアの解説

イマジズム

1910年代,英米の詩壇で,ロマン主義の伝統との決別を目指し,明確な視覚イメージの提示と律動の重要性を主張した文学運動。E.パウンド,A.ロウェル〔1874-1925〕,H.D.(ドゥーリトル)ら。
→関連項目クレーン自由詩ディッキンソンヒュームローエル

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世界大百科事典 第2版の解説

イマジズム【imagism】

1910年代,エズラ・パウンド主唱の下に起こった英米の自由詩運動。1909年3月,反ロマン主義の詩論家T.E.ヒュームは,〈詩人クラブ〉を脱会して,仲間の詩人たちと毎週,ロンドン市内のソーホー地区の安レストランに集まり,フランスの象徴詩や日本の俳句にヒントをえて,イメージを重んじた自由詩の実験を試みた。この集りは1年ほどしかつづかず,彫刻家から社会運動家までを含む広範な社交の集りに変わってしまった。

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大辞林 第三版の解説

イマジズム【imagism】

1910年代のイギリス・アメリカにおける自由詩の運動。俳句などの影響のもとに新しい主題と明確なイメージを見いだし、従来の韻律にこだわらない簡潔な詩をめざした。主な詩人に T = E =ヒューム、 E =パウンドなど。写象主義。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

イマジズム
いまじずむ
Imagism

1912年から1917年にかけてアメリカ、イギリスでおこった詩の運動。詩に明確で精密なイメージを回復させることを目標とする。E・W・L・パウンドが、その詩集『当意即妙(リポースト)』(1912)の巻末に付録としてあげたT・E・ヒュームの短詩について、このことばを用いたことに始まる。当初はimagismと小文字始まりで表記されていた。その特色は、翌1913年の詩誌『ポエトリ』掲載のパウンド著「1イマジストによるべからず集2・3」と、F・S・フリントFrank Stuart Flint(1885―1960)著「イマジスト綱領」によると次の三つである。(1)瞬間のうちに知的、情緒的な複合体を呈出すること。(2)余剰を切り詰めて、具体的な「事物」それ自体を明確なことばで表現すること。(3)因習的な韻律を排して、新しい音楽性をもった韻律を創始すること。これには日本の俳句、中国の詩などの影響が強く、文学運動として絵画の領域にできるだけ接近しようとした試みということができる。ここには、19世紀的な観念的で情緒過剰な詩への激しい挑戦の意図がある。パウンドは1914年に詞華集『デ・ジマジスト』を刊行し、J・G・フレッチャー、オルディントン、A・ローウェル、ドゥーリトル(H.D.の筆名で著名)らの作品を世に送った。しかし、その後パウンドは、この運動が静止的にすぎることに飽き足らず、「渦巻主義(ボーティシズム)」を創始し、ローウェルが中心となったため、「エイミジズム」などと悪口をいわれて下火になった。[出淵 博]
『アール・マイナー著、深瀬基寛・大浦幸男訳『西洋文学の日本発見』(1959・筑摩書房)』

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世界大百科事典内のイマジズムの言及

【アメリカ文学】より

…ニューイングランドの自然と,その自然に対峙する人間の姿を描いたフロストや,長編詩によって人間の激情を示すのを得意としたカリフォルニアのジェファーズも注目に値する。しかし20世紀アメリカ詩で最も注意すべき文学運動は,1910年代E.パウンドによって提唱されたイマジズムおよびボーティシズムの流れであろう。その主張は,描写を排除し,イメージ対イメージによる緊張関係から生じるエネルギーを重視せよ,ということであった。…

【自由詩】より

…しかし,近代で〈自由詩〉というときには,その創始者としてウォルト・ホイットマンをあげるべきであろう。そしてホイットマンとフランス象徴派の影響によって,自由詩ということをまっこうから唱えたのは,イマジズムの旗じるしをかかげた1910年代の英米の詩人たちで,この傾向は1920年代から30年代にかけてひじょうに強くなった。ことにイマジズムの深く浸透したアメリカ詩壇に,それが明白にあらわれている。…

【パウンド】より

…アイダホ州生れ。1908年にロンドンに渡り,先輩詩人のW.B.イェーツやT.E.ヒュームと交わり,英詩の変革を目ざしてイマジズムボーティシズムの運動を起こした。しかしイギリスの文壇にいれられず,詩集《ヒュー・セルウィン・モーバリー》(1920)を残して同地を去った。…

【ヒューム】より

…1904年ケンブリッジ大学を放校され,独学ののち,カナダやベルギーを放浪。ロンドンに戻って〈詩人クラブ〉を創立するが,09年脱会して文学サロンを開き,イメージの明確な短詩を発表,〈イマジズム〉創始の一端を担う。H.ベルグソンの知遇を得て,彼の哲学を信奉,《形而上学序説》の英訳を出し,またG.ソレルの《暴力論》の英訳も出版。…

※「イマジズム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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