カラスウリ(烏瓜)(読み)カラスウリ(英語表記)Trichosanthes cucumeroides

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カラスウリ(烏瓜)」の意味・わかりやすい解説

カラスウリ(烏瓜)
カラスウリ
Trichosanthes cucumeroides

ウリ科のつる性多年草。本州,四国,九州の藪に自生する。葉は互生し,心臓形で3~7裂する。雌雄異株。花は夏の宵に咲く。雌花は1個,雄花は数個が葉腋につく。花は白色で5弁に裂け,縁が細かく糸状になる。果実は 6cmぐらいの楕円体で赤く熟する。果実は凍傷の薬に,塊根種皮から黄疸の薬や利尿の薬をとり,天瓜粉 (てんかふん) の代りにもする。本種によく似て黄色い実のなる別種のキカラスウリ T. kirilowiiがあり,日本を含めて東アジアに広く分布している。花もやや黄色を帯びた白色である。このキカラスウリの塊根からとるデンプンが天瓜粉で,あせもよけとして有名である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android