ザグルール・パシャ(英語表記)Sa`d Zaghlūl Pasha Ibn Ibrāhīm

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ザグルール・パシャ」の意味・わかりやすい解説

ザグルール・パシャ
Sa`d Zaghlūl Pasha Ibn Ibrāhīm

[生]1857.7. ビアナ
[没]1927.8.23. カイロ
エジプトの政治家,民族運動指導者。カイロの回教大学アル・アズハルに学び官吏となった。民族運動に身を投じ 1882年イギリスのエジプト占領後役獄されたが,のち釈放され,1906年教育相,10年法相となり,13年立法会議副議長。第1次世界大戦後,民族主義政党「ワフド党」を指導して反英独立運動を積極的に展開,パリ平和会議へのエジプト代表団派遣運動などを進めたが,19年逮捕され,マルタ島へ追放された。 23年釈放,帰国を許されたのち 24年の選挙に大勝し内閣を組織したが,対英政策をめぐってエジプト王室と対立,24年首相を辞任した。彼は農民出身の愛国者として国民から尊敬され,52年のエジプト革命前の最も輝かしい民族運動指導者と評されている。

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