シェークスピア舞台(読み)シェークスピアぶたい

百科事典マイペディア 「シェークスピア舞台」の意味・わかりやすい解説

シェークスピア舞台【シェークスピアぶたい】

シェークスピアが活躍したエリザベス朝演劇の舞台様式・上演形態。おもにグローブ座フォーチュン座などの公設劇場の構造をいう。旅籠(はたご)(イン)の中庭から発達した野天舞台。幕のない前舞台が平土間客席に大きく突出し(張出舞台),それを3層の桟敷席で丸く囲んだ構造。舞台後方に2階バルコニーのついた奥舞台兼客室を設け,立体的演出が可能。左右に出・退場口,床下奈落兼備。幕,装置をほとんど用いず,せりふの情景描写によって場面,時間を暗示,急速な場面転換を可能にした。この方法は今日の実験劇でも試みられる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android