テラヘルツ波(読み)テラヘルツハ

デジタル大辞泉 「テラヘルツ波」の意味・読み・例文・類語

テラヘルツ‐は【テラヘルツ波】

波長0.03~3ミリメートル、周波数1テラ(1兆)ヘルツ程度の電磁波電波可視光中間の周波数をもつ。発生検出が困難なため、その利用は未開拓であったが、簡便な発生装置が開発されて研究が進んでいる。物質を透過するため、X線に代わって封筒荷物の中の物を特定する非破壊検査をはじめ、医療、宇宙観測などに利用される。波長0.1~1ミリメートルの領域サブミリ波と呼ばれる。テラヘルツ光。テラ波。デシミリメートル波

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知恵蔵 「テラヘルツ波」の解説

テラヘルツ波

光と電波の中間の周波数(波長)領域にある電磁波をテラヘルツ波と呼び、周波数が10^12Hz(ヘルツ)(1THz、〈テラヘルツ〉)を中心にしている。これまでこの周波数領域における電磁波技術の開発は立ち遅れていたため、未開拓電磁波領域とも呼ばれる。しかし、近年この周波数帯を用いた新しいイメージング技術などの開発が行われており、今後環境計測やバイオテクノロジー分野などへの画期的な応用が期待されている。

(荒川泰彦 東京大学教授 / 桜井貴康 東京大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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