ブラック企業大賞(読み)ぶらっくきぎょうたいしょう

知恵蔵mini 「ブラック企業大賞」の解説

ブラック企業大賞

パワハラセクハラ、残業代未払い、長時間労働、派遣差別、偽装請負などを行っている、いわゆる「ブラック企業」をリストアップし発表するイベント。ブラック企業大賞企画委員会が2012年から発表している。同大賞はブラック企業の個別の事例はもちろんのこと、それら企業を生み出す背景や社会構造の問題を広く伝え、誰もが安心して働ける環境をつくることを目指して設立された。同委員会ではブラック企業を、(1)労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意的に従業員に強いている企業、(2)パワーハラスメントなどの暴力的強制常套(じょうとう)手段として従業員に強いる体質を持つ企業や法人(学校法人、社会福祉法人、官公庁公営企業、医療機関なども含む)、と定義している。同委員会には、ルポライター、労組代表、弁護士、映画監督などが名を連ねている。

(2014-8-4)

ブラック企業大賞

日本企業を対象に、過労やパワハラなど雇用関連問題を多く抱えた「ブラック企業」に各賞を与える企画。運営は「ブラック企業大賞企画委員会」で、2012年より毎年8月に表彰式が行われている。13年8月現在、選考委員は、古川琢也(ルポライター)、白石草(OurPlanet-TV 代表)、佐々木亮(弁護士)、川村遼平(NPO法人POSSE事務局長)、水島宏明(ジャーナリスト・法政大学教授)、竹信三恵子(ジャーナリスト・和光大学教授)ら10名。毎年10社ほどがノミネートされ、その中から大賞・業界賞・特別賞・教育的指導賞の各賞が選定される。また、本企画が開設したウェブサイト上における投票により決定する一般投票賞も設けられている。12年度大賞は東京電力株式会社、13年度大賞はワタミフードサービス株式会社。

(2013-8-15)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報