過労(読み)カロウ

デジタル大辞泉 「過労」の意味・読み・例文・類語

か‐ろう〔クワラウ〕【過労】

身心を損ねるほど働きすぎて疲れがたまること。「過労から病気になる」
[類語]疲れ疲労困憊疲弊くたびれ倦怠けんたい疲憊ひはい困弊こんぺい所労心労気疲れ気苦労旅疲れ

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精選版 日本国語大辞典 「過労」の意味・読み・例文・類語

か‐ろうクヮラウ【過労】

  1. 〘 名詞 〙 体または精神を使いすぎること。また、その結果、疲労がたまること。
    1. [初出の実例]「精神を過労(クヮラウ)せしめて体育の妨を為す可らず」(出典福翁百話(1897)〈福沢諭吉三一)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「過労」の意味・わかりやすい解説

過労
かろう

過労とは、疲労が回復しないうちに、次の疲労が加わり、これが繰り返されて、疲労が蓄積した状態とされる。疲労は生体防御反応の一つと考えられ、だるさ、食欲不振などを訴えるが、休養すれば回復するものである。しかし、実際には一晩睡眠で完全に回復する場合もあれば、休日などの休養で回復する場合もあるというように、種々の程度がある。いずれにしても、過労に対しては、疲労を回復させることがだいじであり、多忙になりやすい現代では、1日の疲労を一晩で回復することは不可能でも、1週の疲労は休日で回復することに努めるなど、いわゆる生活の知恵が望まれる。また、疲れ(疲労感)は、種々の病気の全身症状としても自覚されることが多いため、回復しにくい疲労の場合、簡単に過労と自己診断することは危険で、医師診察を必要とする。

渡辺 裕]

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改訂新版 世界大百科事典 「過労」の意味・わかりやすい解説

過労 (かろう)

疲労医学

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世界大百科事典(旧版)内の過労の言及

【疲労】より

…一般的には繰り返し力を出したり運動したときに,その結果,作業能力や運動能力が減退したときと解される。一方,学者によって多くの定義がなされ,たとえば大島正光によれば,〈主として主観的な感じで,客観的に計測される種々の現象,仕事の内容の変化などをもとにした抽象化された一つの約束される概念で,直接計測の対象になるものではない〉とされ,また,斎藤良夫によれば〈持続能力の困難性,休息要求や仕事への嫌悪感や逃避として体験され,一過性のものでなく持続した体験であり,過労を前もって予見される形で体験されるもの〉とされる。この場合,過労とは小木和孝によれば〈日常生活のさまたげになる後影響の生じた疲労,すなわち何らかの健康障害を生じ,最終的には労働や学習能力の損失をきたした状態〉をさす。…

※「過労」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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