投票
とうひょう
vote
ある事項に対する構成員の賛否,または選挙における選挙人の意思表示。賛否の意思表示としては領地帰属に対する住民投票,憲法改定の国民投票,リコールの投票などがある。ただし一般には,選挙において有権者が一定数の候補者のなかから特定の人を選出する意思表示をさして用いられることが多い。日本では,国民や住民の投票については,憲法上,秘密投票が保障されている (15条4項) 。投票の方法については法律で定めるものとされ (憲法 47) ,公職選挙法は,単記投票主義,1人1票主義,自書主義 (ただし一定の場合には代理投票を認める) ,投票所投票主義 (ただし一定の場合には不在者投票を認める) などの基本原則を定めている。 (→投票制度 )
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投票【とうひょう】
選挙において選挙人のなす選択の意思表示。自書(候補者名を自書するもの)・記号(記載候補者名に記号を付するもの),記名・無記名,公開・秘密,選択候補者名の数による単記・連記の別があり,不在者投票,代理投票,在宅投票,点字投票もある。日本の公職選挙法は,投票所に本人が出頭して行い,秘密・単記・無記名・自書による投票制を採用している。1998年の同法改正により,海外に住む日本人有権者に国政選挙比例区に限って投票できる在宅投票制度が設けられた。 特別なものに指名投票,国民審査や国民投票,住民投票があり,その他合議体の議決で各成員のなす賛否の意思表示(ことに書面によるもの)をもいう。
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とう‐ひょう ‥ヘウ【投票】
〘名〙 選挙や
採決の場合に、選挙人や有資格者が、定められた
用紙に一定の方法で、候補者の名や賛成・反対の意思を表示して、一定の箱などに入れること。また、その符票。〔広益熟
字典(1874)〕
※東巡録(1876)〈
金井之恭〉六「級長は生徒の投票に従ふ」
[語誌]明治初年には「入札
(いれふだ・にゅうさつ)」と呼ばれており、「附音挿図英和字彙」(
一八七三)では、vote の
訳語として「投票」があるが、「イレフダ」の読みが付いている。
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デジタル大辞泉
「投票」の意味・読み・例文・類語
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とうひょう【投票】
投票は選挙における選挙人の意思表示をいうが,広義では,選挙以外のある事項に対する国民ないし住民の賛否をあらわす意思表示をいう(この場合は憲法改正の国民投票,裁判官の国民審査,直接請求なども含まれる)。さらにまた,合議体において選挙以外の方法で意思決定の手続に参加する成員の意思表示をいうこともある(書面による表示など)。
【投票制度】
投票制度の歴史は古く,古代ギリシアやローマの都市国家においてすでに採用されていたが,投票権をもつものは市民権を有するものに限られていた。
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世界大百科事典内の投票の言及
【選挙】より
…選挙とは,集団あるいは団体において,その構成員中の一定の資格を備えた人々,すなわち有権者の投票によって,代表者や役員を選出する方法である。選挙は,国家,地方自治体などの政治組織に限らず,私企業,労働組合,学校,社交クラブ等多くの人的組織において広く行われている。…
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