たい‐しつ【体質】
〘名〙
※垂加文集(1714‐24)五「今行寛永通宝、体質堅厚、輪郭周正」
※志都の岩屋講本(1811)下「其の体質を見れば、肉のやうにも有り、又膜のやうにも見えて甚だ厚い物でござる」
② からだの
形態、機能に関するその時々の状態や性質。
※七新薬(1862)二「動物体の
蛋白質及び
膠質に親和し、之と相結て不化の結合物を作り、体質を侵すこと極めて甚しく」
③ 生まれながらにもっているからだの性質。また、その人の性向。転じて、
組織、機構などのもっている性質。
※社会百面相(1902)〈
内田魯庵〉犬物語「西洋臭い高慢な顔をしておるが、神経が鈍くて力が弱くて体質が下等で」
※竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈
長与善郎〉竹沢先生と虚空「
へんに心
(しん)のねばり強い先生の体質を思ふと」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「体質」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通
「体質」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
体質【たいしつ】
すべての精神的・身体的な人間の形質の総和で,遺伝と環境の相互作用によってつくられる。体質理論としては,体型と性格の関連について肥満型と循環気質,細長型と分裂気質との親和性を論じたE.クレッチマーの研究が有名。また体質の反応様式による類型に特異体質,浸出性体質などがある。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
たいしつ【体質 constitution】
体質とは,人体の各部位の形質の総和である。また,身体の形態や機能について生まれながらに備わっている全体論的な性状である。つまり,人体の一つ一つの部位(器官,臓器,組織など)を個別に調べても判明しない総合的な性状である。 近代医学は,人体の個々の部位を精査して病型を分類するが,16世紀のパラケルスス以前は,むしろ,人体を一つのまとまりとみなして,病気の原因を探っていた。すなわち,病気の原因を体質によって説明しようとしていた。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
体質
生まれながらに受けついだ身体の形態,機能についてのすべてをまとめていう.
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
世界大百科事典内の体質の言及
【素質】より
…個人が先天的に持っている機能の身体的ないし精神的反応傾向のこと。このうち身体的反応傾向を体質と呼び,精神的反応傾向を気質と呼ぶ。一般的に素質は環境の対立概念として用いられてきた。…
※「体質」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報