パワーハラスメント

デジタル大辞泉 「パワーハラスメント」の意味・読み・例文・類語

パワー‐ハラスメント

《〈和〉power+harassment》職場などで、職務上の地位や人間関係などの優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、相手に精神的・身体的苦痛を与えたり、職場環境を悪化させたりする行為。上司から部下に対してだけでなく、先輩・後輩、同僚間、部下から上司に対する行為や、顧客や取引先によるものも含まれる。パワハラ
[補説]近年、英語にも取り入れられている語。身体的な攻撃(暴行傷害)、精神的な攻撃(脅迫・名誉棄損・侮辱暴言)のほかに、人間関係からの疎外(隔離・無視・仲間外れにすること)、業務上の過大または過小な要求、私的な事柄への過度な干渉なども該当する。
[類語]アカデミックハラスメントアルコールハラスメントエージングハラスメントカスタマーハラスメントジェンダーハラスメントスメルハラスメントセクシュアルハラスメントソーシャルメディアハラスメントドクターハラスメントパタニティーハラスメントマタニティーハラスメントモラルハラスメントレイシャルハラスメントロケーションハラスメント時短ハラスメント

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知恵蔵 「パワーハラスメント」の解説

パワーハラスメント

「パワー・ハラスメント/パワハラ」のページをご覧ください。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パワーハラスメント」の意味・わかりやすい解説

パワーハラスメント

職場でのいじめ,いやがらせ。同一の職場で働く者に対し,職務上の地位や権限,人間関係などの職場内の優位性を背景として,適正な業務範囲をこえて,継続的に,精神的・身体的に苦痛を与えて人格と尊厳を侵害すること,または就労環境を悪化させたり雇用不安を与えること。和製英語で,法令上の明確な定義はないが,厚生労働省は典型的な行為として (1) 暴行や傷害(身体的な攻撃),(2) 脅迫・名誉棄損・侮辱(精神的な攻撃),(3) 無視や仲間はずし(人間関係からの切り離し・隔離),(4) 遂行不可能なことの強制や仕事の妨害(過大な要求),(5) 程度の低い仕事を命じたり仕事を与えない(過小な要求),(6) 私的なことに過度に立ち入る(個の侵害)をあげている。上下関係のない同僚間や部下から上司への行為も含む。当該行為がパワーハラスメントにあたるか否かの線引きは受け手が不快と感じるか否かによるのではなく,行為の原因や状況を含め,どこまでが「適正な業務範囲」にあたるかを明確にする必要がある。(→性的いやがらせマタニティハラスメント

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