マンリョウ(万両)(読み)マンリョウ(英語表記)Ardisia crenata

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マンリョウ(万両)」の意味・わかりやすい解説

マンリョウ(万両)
マンリョウ
Ardisia crenata

ヤブコウジ科の常緑小低木。アジアの暖温帯に広く分布し,日本では関東地方南部より西の暖地の林内に生える。観賞用にも栽培される。茎は直立し高さ 30~100cmとなり,まばらに分枝する。全体に毛がなく,葉は互生し,長さ7~12cmの長楕円形で鋸歯の間に内腺体があり,表面には明点と黒褐色の点がある。7月頃,散房花序を頂生し,白色の5弁の小花を集めてつける。花は径 8mmほどで星形であるが,基部は合着して浅い杯状をなす。果実球形で赤熟し冬から春まで残るので,光沢のある葉とともに正月生け花としてよく知られている。栽培品種にキミノマンリョウ,シロミノマンリョウという果実の色変りがある。

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