会の川(読み)あいのかわ

日本歴史地名大系 「会の川」の解説

会の川
あいのかわ

文禄三年(一五九四)まで利根川本流であったとされる川(→利根川。それまで利根川は川俣かわまた付近で二派に分流していたといわれ、一派は東へ現在の河道を流れて外野そとの(現加須市)佐波ざわ(現大利根町)間を南下し、浅間あさま川筋を流れて川口かわぐち(現加須市)で会の川と合流、一派は南の方に流れ、志多見しだみ(現同上)加須かぞを経て川口に至る会の川筋で、川口から古利根川筋を流下した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の会の川の言及

【加須[市]】より

…人口6万6821(1995)。関東平野の中心部にあたる加須低地に位置し,付近一帯はかつて利根川本流(現,会の川)の乱流地帯であったため自然堤防や河畔砂丘が発達している。中心街の旧加須町は会の川南岸の河畔砂丘上に位置し,江戸時代は中山道の熊谷宿と日光街道の幸手(さつて)宿を結ぶ脇街道の宿場で,5・10の六斎市には青縞の取引も行われた。…

【古利根川】より

…埼玉県東部を流れる中川の中流。上流は会の川という。近世以前の利根川の流路にあたり,久喜市付近から越谷市東方の庄内古川との合流点付近までを指す。…

※「会の川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」