入寺(読み)ニュウジ

デジタル大辞泉 「入寺」の意味・読み・例文・類語

にゅう‐じ〔ニフ‐〕【入寺】

僧または住職として寺にはいること。
真言宗における僧侶階級阿闍梨あじゃりの下、衆分しゅぶんの上にあたるもの。入寺僧
東寺の―になりて拝堂しけるに」〈今昔・二八・九〉

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精選版 日本国語大辞典 「入寺」の意味・読み・例文・類語

にゅう‐じ ニフ‥【入寺】

〘名〙
① 寺にはいること。僧として、また、住持としてその寺にはいること。
※醍醐寺雑事記‐慶延記(1186頃)九「一 宮御入寺事」
② 中古以後、真言宗などの大寺で行なわれた、僧侶の階級。衆分(しゅぶん)の上で、阿闍梨の下にあたるもの。入寺僧。
※今昔(1120頃か)二八「其の人、未だ若くして、東寺の入寺に成て」
③ 江戸時代、浄土宗で、毎年正月一一日に、檀林支配下の徒弟たちが檀林に入学すること。

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世界大百科事典(旧版)内の入寺の言及

【学侶】より

…いずれも最高位の検校(けんぎよう)にまで昇進できる。学侶の位階は大法師,入寺,三昧,山籠,阿闍梨と進むが,﨟次(ろうじ)に従うのを原則とし,途中学道3年目から加入するのを横入(おうにゆう)と称した。﨟次に応じて年俸や供料がついた。…

※「入寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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