労働災害防止協会(読み)ろうどうさいがいぼうしきょうかい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「労働災害防止協会」の意味・わかりやすい解説

労働災害防止協会
ろうどうさいがいぼうしきょうかい

労働災害防止団体等に関する法律 (昭和 39年制定,47年改正) によって設けられた機関で,労働者の安全衛生に直接責任をもつ事業主の自主的な災害防止活動を促進させることを目的としている。労働災害の防止については労働基準法その他の関係法令などにより種々の措置がとられてきたが,産業構造が変化するのに伴い,多面的な措置を講ずる必要が生じた。そのため,一般産業に関する中央労働災害防止協会のほか,労働災害の発生率の高い指定業種に関するものとして,陸上貨物運送事業,港湾貨物運送事業,林業建設業および鉱業の5労働災害防止協会が設立された。本部はいずれも東京都港区芝の産業安全会館内にあり,必要な地方支部がある。

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世界大百科事典(旧版)内の労働災害防止協会の言及

【労働災害】より

…イギリスの工場法のように,一般的規定を含む労働安全衛生規則のほか,個別の危険についての防止策を規定している三つの規則がある(規則ではこのほか衛生関係のものが多い)。別に労働災害防止団体法(1964年公布の〈労働災害防止団体等に関する法律〉が72年〈労働安全衛生法〉の制定に伴い改正され,名称も改められたもの)があって,中央労働災害防止協会のほか,災害多発産業に業種別の労働災害防止協会をつくらせ,一定の安全のための事業を営むことを義務づけている。これらの協会は,すべて経営者中心の組織である。…

※「労働災害防止協会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」