勝負の終り(読み)しょうぶのおわり(英語表記)Fin de Partie

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「勝負の終り」の意味・わかりやすい解説

勝負の終り
しょうぶのおわり
Fin de Partie

アイルランド劇作家 S.ベケット戯曲。 1957年初演。窓が2つあるだけの部屋で,車椅子に座った盲目の老暴君ハム,彼に酷使されている息子らしき人物クロブと,それぞれドラム缶に入っているハムの両親が繰広げる,らちのあかないコミュニケーション・ゲームを描いた作品。外界終末を予感し,膠着状態から脱すべくむなしい努力を続ける登場人物を通して,人間の存在の不確実性を描いている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android