ハム(英語表記)Hamm

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハム
Hamm

ドイツ西部,ノルトラインウェストファーレン州の都市。ドルトムントの北東約 30km,リッペ川とアーゼ川にのぞむ。 13~17世紀には,ハンザ同盟都市として繁栄。現在はルール工業地帯の東端に位置し,鋳鉄,電線・針金製造,繊維,機械製造などの工業が稼働。近くに炭鉱と温泉がある。鉄道の要地で,ドイツ最大の貨物駅があり,またダッテルン=ハム運河により広大な水路網と結ばれる。人口 18万1741(2010)。

ハム
ham

アマチュア無線家の通称。音声モールス符号による私設の短波無線局を開設することのできる有資格者。語源は,大根役者という意味の hamからきたとも,アマチュア amateurの amが転訛したものともいわれる。アマチュア無線は 20世紀初頭にアメリカ合衆国で試みられたものが,世界各国に急速に普及した。日本でも 1925年頃から実験が始まり,日本アマチュア無線連盟 JARLが結成され,1927年からは正式に開局が認められた。第2次世界大戦中は一時禁止されたが,大戦後,アマチュア無線家は急激に増加した。国際アマチュア無線連盟 JARUのハムと交信,非常災害時の通信などにも貢献している。アマチュア無線は電波法とその関連法規に規制され,金銭的利益にかかわる通信は禁じられている。無線局の開設には年齢,性別,職業にかかわりなく,国家試験や養成課程などによりアマチュア無線技士の資格を取得した者に総務大臣の免許が交付される。アマチュア無線技士の資格は第1級から第4級までの 4種類に分かれ,それぞれ行なうことができる無線設備の操作の範囲が定められている。(→短波通信

ハム
ham

代表的な肉製品の一つ。豚肉塩漬し,香辛料を加え,薫煙し,独特の風味と防腐性を与えた加工食品のこと。元来,ハムとは豚のもも肉をさすが,その後その加工品もハムというようになり,現在日本では豚のもも肉以外の肉を使用した製品もハムと呼んでいる。種類は多いが代表的なものには,豚のもも肉を骨のついた大きな肉塊のまま加工した骨付きハム,豚のもも肉から骨を取除いたボンレスハム,もも肉やロース肉の肉片からつくったラックスハム,背のロース肉からつくったロースハムなどがある。またボンレスハムの場合,薫煙せずに湯煮しただけで仕上げたものはボイルドハムという。

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デジタル大辞泉の解説

ハム(ham)

豚肉を塩水に漬けてから燻製(くんせい)にした加工食品。もも肉の骨付きが本来であるが、ボンレスハムロースハム生ハムや、他の畜肉・魚肉などを使ったプレスハムもある。
太ももの後ろ。→ハムストリング
メタ構文変数で用いられる、意味をもたない文字列の一。

ハム(ham)

アマチュア無線家。

ハム(hum)

ラジオ・テレビなどの受信機で、電源交流を用いた場合に出る、ブーンという雑音ハム音ハムノイズ

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百科事典マイペディアの解説

ハム

豚肉を塩漬,燻(くん)煙した加工食品。本来は豚の腿(もも)肉をさす。整形した原料肉に食塩や硝石をすり込み,血絞りを行い,のち食塩,硝石,香辛料,砂糖などを加えた塩漬液に漬ける。塩漬完了後,水洗・乾燥した肉を燻煙し,防腐性を与えるとともに特有の風味をつける。その後,殺菌のため湯煮してのち包装する。腿肉から作った一般的なボンレスハムのほか,腿肉を骨付のまま加工した骨付ハム,ロース肉を用いたロースハム,肩肉を用いたショルダーハム,豚,牛などの大切り屑(くず)肉を密着させてつくったプレスハムなどがある。なお,生ハムとは子豚の腿肉に塩をすりこみ,1ヵ月ほど寒風にさらしたもので,柔らかくとろりとした口当りが好まれる。

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栄養・生化学辞典の解説

ハム

 (1) ブタのももの部位.(2) もともとブタの腿肉を骨つきで塩漬けし,燻煙したものであるが,近年わが国では塩漬け肉をケーシングに詰め,煮たものをいうことが多い.

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世界大百科事典 第2版の解説

ハム【Hamm】

ドイツ西部,ノルトライン・ウェストファーレン州ルール地帯北東端の都市。人口18万4000(1995)。13世紀に都市法を授与され,19世紀初頭に至るまでマルク伯領の首都。リッペLippe河畔に位置し交通の要衝で,15世紀後半にはハンザ同盟に加わる。19世紀中葉の鉄道開通が新しい都市成長の起点となった。現在もヨーロッパ最大級の鉄道操車場を持つ。ダッテルン・ハム運河(1914‐15)でライン川と結ばれる。

ハム【ham】

豚肉から製造した肉製品の一つで,本来はブタのもも肉の意。骨付きのまま,あるいは骨をとったものに,塩漬(えんし)剤(塩,硝酸塩,亜硝酸塩,砂糖,リン酸塩,アスコルビン酸塩など)を粉のまま肉にまぶすか水に溶かしてピクルを作り,この中へ肉塊を浸漬(しんし),またはピクルを肉塊の中へ注入し,さらに加熱(加熱はほとんどか,あるいはまったくしないこともある)し燻煙(くんえん)して製造する。加熱は中心温度63℃,30分を基準とした低温殺菌で,缶詰の殺菌のようにほとんど無菌に近いものでなく菌の芽胞は生き残っているから,製造後の貯蔵流通にあたっては,芽胞が発芽しないように10℃以下の低温を保っておく必要がある。

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大辞林 第三版の解説

ハム【ham】

豚肉を硝石などをとかした食塩水に漬け込み、薫製にした食品。もも肉の骨付きハムが本来のものであるが、ほかにボンレスハム・ロースハム・プレスハムなどの種類がある。

ハム【ham】

アマチュア無線家。

ハム【hum】

交流電源の振動が、テレビやラジオの音声にまじって生じるブーンという雑音。

ハム【Ham】

旧約聖書中の人物。ノアの息子。セムの兄弟。ノアから呪いを受け、その子カナンにまで及んだ。クシ(エチオピア)・ミツライム(エジプト)・カナンなどの民族の祖とされている。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ハム

〘名〙 (ham) 豚肉を塩漬にした後、燻製(くんせい)にした加工食品。本来は腿肉(ももにく)を用いるが、現在は他の部分も用いる。〔蛮語箋(1798)〕

ハム

〘名〙 (ham) アマチュア無線通信家。

ハム

〘名〙 (hum) ラジオなどの受信機で、電源に交流を使用した場合に出るブーンという雑音。
※初稿・エロ事師たち(1963)〈野坂昭如〉一「なんせアパートの天井裏は電線だらけや。ハムが入るのはしゃァないな」

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世界大百科事典内のハムの言及

【アマチュア無線】より

…ハムhamともいわれる趣味の一つであるが,国際電気通信条約付属無線通信規則や電波法施行規則によれば,〈金銭上の利益のためでなく,もっぱら個人的な無線技術の興味によって行う自己訓練,通信および技術的研究の業務〉のための無線通信である。世界共通の周波数帯を使って国内国外のアマチュア局と交信し,通信技術の研究を行うほか国際親善につとめている。…

【アマチュア無線】より

…ハムhamともいわれる趣味の一つであるが,国際電気通信条約付属無線通信規則や電波法施行規則によれば,〈金銭上の利益のためでなく,もっぱら個人的な無線技術の興味によって行う自己訓練,通信および技術的研究の業務〉のための無線通信である。世界共通の周波数帯を使って国内国外のアマチュア局と交信し,通信技術の研究を行うほか国際親善につとめている。…

【食肉加工】より

…食肉の冷蔵,冷凍やハム,ソーセージ,肉缶詰,カレーなどの肉を使ったレトルト食品の製造,ハンバーグ,コロッケなどの冷凍食品の製造およびこれらの肉製品の包装を食肉加工という。広義には魚肉も食肉であるが,一般にはウシ,ブタなどの畜肉と鶏肉などの食鳥肉の加工を意味する。…

※「ハム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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