北林トモ(読み)きたばやし トモ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「北林トモ」の解説

北林トモ きたばやし-トモ

1886-1945 昭和時代前期の社会運動家。
明治19年4月25日生まれ。大正9年ロサンゼルスの北林芳三郎と結婚宮城与徳(よとく)の影響をうけアメリカ共産党入党。昭和11年帰国,16年ゾルゲ事件で検挙され,5年の刑をうける。保釈直後の昭和20年2月9日死去。60歳。大阪出身。旧姓斎藤

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の北林トモの言及

【ゾルゲ事件】より

…彼らの情報はきわめて確度が高く,とくに41年6月の独ソ開戦の予知や9月の太平洋戦争開戦に関する御前会議決定の通報などに顕著な成果をあげた。事件は,伊藤律が北林トモを密告したことから発覚し(《特高月報》1942年8月分),9月28日に北林,10月15日に尾崎,18日にゾルゲらが逮捕され,42年6月8日までに諜報機関員と犬養健,西園寺公一(きんかず)らの情報提供者合計35名が逮捕された。そのうちの18名が治安維持法,国防保安法,軍機保護法などの違反容疑で起訴され,ゾルゲと尾崎が死刑,2名が無期懲役のほか全員有罪の判決をうけたが,西園寺は執行猶予,犬養は上告審で無罪となった。…

※「北林トモ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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