建仁寺流(読み)ケンニンジリュウ

デジタル大辞泉 「建仁寺流」の意味・読み・例文・類語

けんにんじ‐りゅう〔‐リウ〕【建仁寺流】

中国風の系統を引いた建築流派鎌倉時代栄西が中国に工匠飛騨守を伴って渡り、洛陽郊外の白馬寺構造を学ばせ、帰国後、その様式によって建仁寺を建立したことによる。

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精選版 日本国語大辞典 「建仁寺流」の意味・読み・例文・類語

けんにんじ‐りゅう ‥リウ【建仁寺流】

〘名〙
① 栄西が伝えた密教の流派、穴太(あのう)流の一支派である葉上(ようじょう)流(または仏頂流とも)の別称。台密寺山六流の一つ。
② 和様の四天王寺流に対する禅宗様の建築流派の名称。栄西が入宋の際、工匠を伴い、帰朝後、建仁寺造立に当たり、その工匠を用い宋様式を伝えたことによるという。
[補注](②について) 伝書から内容をみると、必ずしも禅宗様を主としたとは限らない。

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世界大百科事典(旧版)内の建仁寺流の言及

【平内政信】より

…後者は和歌浦天満宮(1606)と呼ばれて現存し,このほか台徳院霊廟(1632)もあったが第2次大戦で焼失した。同じ大棟梁を務めた甲良(こうら)家の木割を建仁寺流と呼ぶのに対し,平内家の木割は四天王寺流と呼ぶ。大工【西 和夫】。…

※「建仁寺流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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