書止め(読み)カキトメ

デジタル大辞泉 「書止め」の意味・読み・例文・類語

かき‐とめ【書(き)止め】

文書末尾に書く語句書状では「恐々謹言」「謹言」、下文くだしぶみでは「以下もってくだす」など、文書の様式によってだいたい決まっている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「書止め」の意味・わかりやすい解説

書止め
かきとめ

古文書学で、文書本文の末尾のところをいう。書止めは文書の様式によって、下文(くだしぶみ)ならば「故ニ下ス」「以(もっ)テ下ス」、解(げ)ならば「以テ解ス」というように、一定の文言が決まっている。さらに、その文書の差出人と受取人との地位の高下などが、もっとも鮮明に表現されるところとして重要な意味をもつ。たとえば、亀山(かめやま)上皇の制定した「弘安(こうあん)礼節」中の弘安書札礼(しょさつれい)では、書状の差出人と受取人との地位の相対的関係によって、「謹言」「恐惶(きょうこう)謹言」「誠恐謹言」などと、書止め文言を使い分けるべきことが定められている。

[千々和到]

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