曽呂利新左衛門(読み)ソロリシンザエモン

デジタル大辞泉 「曽呂利新左衛門」の意味・読み・例文・類語

そろり‐しんざえもん〔‐シンザヱモン〕【曽呂利新左衛門】

豊臣秀吉の臣。の人。鞘師さやしを業とし、鞘に刀がよく合ったので、「そろり」の異名がついたという。頓知とんちに富み、和歌・茶事・狂歌にもすぐれたというが、実在を疑う説もある。生没年未詳。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「曽呂利新左衛門」の意味・わかりやすい解説

曽呂利新左衛門
そろりしんざえもん

生没年不詳。安土(あづち)桃山時代の人。豊臣(とよとみ)秀吉御伽衆(おとぎしゅう)と伝えられる。和泉(いずみ)国(大阪府)堺(さかい)または大鳥郡の出身という。刀の鞘(さや)師が家業で、刀を差し入れると「そろり」とよく合ったため曽呂利といわれたという。本名は杉本甚兵衛(じんべえ)とも坂内宗拾(さかうちそうしゅう)とも伝えられる。和歌、茶道、香道と狂歌をよくし、話上手なうえに頓智(とんち)の才があり秀吉に愛されたという。その頓智話は『甲子夜話(かっしやわ)』などの随筆集に収められ、また『曽呂利狂歌咄(ばなし)』などが残されている。しかし実在の人物であったかどうか不明。

[煎本増夫]

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