栗きんとん(読み)くりきんとん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「栗きんとん」の意味・わかりやすい解説

栗きんとん
くりきんとん

岐阜県東濃地方の郷土菓子中津川市の川上屋と、すやの栗きんとんがとくに名高く、幕末以来の銘菓である。シバグリは、果肉を新鮮に保つため、3℃の低温で貯蔵しておく。毎日必要量を取り出してゆで、竹べらで実をほじくり出して裏漉(うらご)しにかける。これに和三盆を加えて炊き、さらに裏漉しする。これを寄せて形を整えれば、いわゆるきんとんであるが、東濃地方では裏漉しのあと茶巾(ちゃきん)絞りにして形をつくる。9月末から年末までの季節菓子であり、茶うけとしては最高級の菓子の一つとされる。長野県小布施(おぶせ)町岩崎の「おくりさん」も同様の菓子。

[沢 史生


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「栗きんとん」の解説

栗きんとん

岐阜県東濃地方の名物として知られる銘菓。栗に砂糖を加えて炊き上げ、茶巾絞りで栗の形にしたもの。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android