歩を運ぶ（読み）あゆみをはこぶ

精選版 日本国語大辞典

あゆみ【歩】 を 運(はこ)ぶ

① 出かける。わざわざ行く。また、歩行する。

※今昔（1120頃か）四「年老い身羸(つか)れて、歩を運ぶと云へども、其の道堪難(たへがた)し」

※滑稽本・風来六部集（1780）里のをだ巻評「木場の岡釣には太公望も歩(アユミ)をはこび、三十三間堂の大矢数には養由基も汗を流す」

② 神仏などに参詣する。参拝におもむく。

※平家（１３Ｃ前）一〇「我朝の貴賤上下歩(アユミ)をはこび、〈略〉利生にあづからずといふ事なし」

ほ【歩】 を 運(はこ)ぶ

あゆみ進む。出向く。出かける。あゆみを運ぶ。

※思出の記（1900‐01）〈徳富蘆花〉巻外「理想を目がけて蝸牛の歩を運び居候」

出典　精選版 日本国語大辞典