水源保護(読み)すいげんほご(英語表記)water conservation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水源保護」の意味・わかりやすい解説

水源保護
すいげんほご
water conservation

上水道の原水が枯渇したり汚濁したりしないように,水源を保護すること。水源保護のためには河川への汚染物流入の防止,湖沼の汚濁防止が必要であり,1970年施行の水質汚濁防止法によって工場および事業所などから公共用水域に排出される水の水質が規制されるようになった。上水道の水質については,78年施行の水質基準に関する省令によって基準が設けられ,水銀,ヒ素,カドミウム,クロムなどの重金属やシアンなどの有毒物質や大腸菌群などの細菌が検出されないか,または基準内でなければならない。また,pH値や臭気,濁度などにも細かな基準が設けられている。さらに河川流域,湖沼付近の下水処理施設の整備,農薬,鉱水,家畜排泄物などの管理強化も必要とされる。また地下水が水源となることもあるので,地下水への汚染物質の流入防止,塩水の浸透防止が重要である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android