水溶型天然ガス鉱床(読み)すいようがたてんねんガスこうしょう(英語表記)natural gas deposit of dissolved-in-water type

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水溶型天然ガス鉱床」の意味・わかりやすい解説

水溶型天然ガス鉱床
すいようがたてんねんガスこうしょう
natural gas deposit of dissolved-in-water type

天然ガス鉱床一種。ガスの存在状態から分類して,天然ガス鉱床には水溶型のものと遊離型,油溶型のものがある。水溶型天然ガス鉱床は地下の帯水層 (一般に塩分が多い) 中にガスが溶存しているもので,世界各地に分布していると予想されるが,企業的に採取されているのは日本とイタリアである。日本では水溶型天然ガスの採取はおもに新潟県と千葉県で行われていたが,水も同時に汲み上げるので地盤沈下を引起すおそれがあると指摘されている。水中に溶存するガスの割合はその圧力温度,塩分濃度などによって異なり,深さ 400mの井戸でガスと水の容積比はほぼ1:1である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android