泡雪豆腐(読み)アワユキドウフ

デジタル大辞泉 「泡雪豆腐」の意味・読み・例文・類語

あわゆき‐どうふ【泡雪豆腐】

泡雪のようにやわらかく作った豆腐。また、それに葛餡くずあんをかけた料理。江戸中期に両国料理屋で売り出した。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「泡雪豆腐」の意味・読み・例文・類語

あわゆき‐どうふ【泡雪豆腐】

〘名〙
① 舌にのせると淡雪のように柔らかくすぐとけてしまう特製の豆腐。笹の雪。
② 柔らかい豆腐のあんかけ。江戸、両国橋東詰めの日野屋が享保年間(一七一六‐三六)に初めて作って繁盛し、廉価な弁当として、芝居や相撲の客に利用された。あわゆき。
談義本・教訓続下手談義(1753)四「けんどん一つや淡雪豆腐(アハユキトウフ)一膳なんどで」
※狂歌・万載狂歌集(1783)一三「両国橋のほとりなる淡雪豆腐をくひて」

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世界大百科事典(旧版)内の泡雪豆腐の言及

【泡雪】より

…淡雪とも書き,泡立てた卵白を泡雪に見立てた料理や菓子の名称。ヤマノイモをすりおろし,だし汁で煮てふわふわにしたものをさすこともあり,江戸で有名だった泡雪豆腐のように,舌上で溶けるような食味をもつものをいうこともあった。泡雪蒸しは白身の魚などに泡立てた卵白をのせ調味しただし汁で蒸した料理,泡雪そばは泡立てた卵白をやわらかく煮て,かけそばの上に置いたり,そばにのせて蒸したりする。…

※「泡雪豆腐」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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