家庭医学館 「粃糠性脱毛症(ふけ症)」の解説
ひこうせいだつもうしょうふけしょう【粃糠性脱毛症(ふけ症) Alopecia Pityroides】
ふけは、角質(かくしつ)と皮脂(ひし)が表皮から自然に脱落するもので、もともと生理的な現象です。ところが、皮脂の分泌異常(ぶんぴついじょう)や角質の代謝異常(たいしゃいじょう)があると、ふけの量が多くなり、かゆみをともなったりして脱毛がおこります。これが粃糠性脱毛症です。
[治療]
局所療法として、サリチル酸製剤やレゾルシン製剤を含むヘアローションなどが使用されます。全身療法としては、ビタミンB2、B6剤などを内服します。
洗髪は、頭皮を清潔に保つために必要ですが、あまり頻繁(ひんぱん)に洗うのは逆効果です。週に2~3回が適当で、中性シャンプーを使用します。
二硫化(にりゅうか)セレンを含むシャンプーを週1回くらい併用すると、ふけやかゆみの症状に効果があります。ただし、これも使いすぎると皮膚炎などをひきおこし、症状を悪化させることがありますから注意しましょう。