細纓(読み)サイエイ

デジタル大辞泉 「細纓」の意味・読み・例文・類語

さい‐えい【細×纓】

冠の纓の一種。幅の狭い纓の中央を曲げて両端纓壺えつぼに差し込むのを例としたが、のちに纓の縁のみを残した形にして鯨のひげ2本を曲げて用いた。六位以下の武官および六位の蔵人くろうどが使用した。ほそえい。

ほそ‐えい【細×纓】

さいえい(細纓)

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「細纓」の意味・読み・例文・類語

さい‐えい【細纓】

〘名〙 冠の纓の一種。特に幅の狭い纓で先端を巻いてさしこむのを例としたが、後世形式化して鯨のひげの線二本を巻き、輪にしてはさんだ。六位以下の武官および六位の蔵人が用いた。ほそえい。〔兵範記‐久安五年(1149)一〇月一一日〕 〔徐幹‐斉都賦〕

ほそ‐えい【細纓】

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世界大百科事典(旧版)内の細纓の言及

【冠】より

…これらはみな纓のさまたげになることを避けた方法であった。なおこのほか,纓には細纓というものがあり,これは六位以下の武官や六位の蔵人が,ただ2本のクジラの髭をたわめて挿した。また諒闇(りようあん)や重服(じゆうぶく)のときには縄纓といって1筋は藁,1筋は黒布の縄でつくったものを用いた。…

※「細纓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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