総物・惣物(読み)そうぶつ

精選版 日本国語大辞典 「総物・惣物」の意味・読み・例文・類語

そう‐ぶつ【総物・惣物】

〘名〙
① 盆、暮に主人から奉公人に与える衣類などをいう。盆ならば単物(ひとえもの)、麻襦袢(じゅばん)夏帯など。暮ならば木綿綿入れ、小倉帯、襦袢、白足袋前垂、白木綿六尺褌、手拭扇子、丁稚雪駄など。そうぶつもの。そぶつ。〔日葡辞書(1603‐04)〕
② 共有する物。共有物。そうもつ。
※コンテムツスムンヂ(捨世録)(1596)三「ジブンニ モノヲ モタント スル モノワ sôbuttoxite(ソウブツトシテ) モツ モノヲモ ウシナウ ナリ」

そう‐もつ【総物・惣物】

〘名〙 皆の共有物。そうぶつ。
今堀日吉神社文書‐応永三三年(1426)七月四日・小幡住民等申状「被下所院宣、商人中之惣物也」
※羅葡日辞書(1595)「Manceps〈略〉Sômotuo(ソウモツヲ) バイトク、マタハ シャクヨウ スル ヒト」

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