聖跡・聖蹟（読み）せいせき

精選版 日本国語大辞典

せい‐せき【聖跡・聖蹟】

〘名〙 (古くは「せいぜき」とも)

① 天子に関係ある遺跡・史跡。天皇行幸の地、帝都の旧跡などについていう。

※平家（１３Ｃ前）四「かかるめでたき聖跡(セイゼキ)〈高良本ルビ〉なれ共、今はなにならず。顕密須臾(しゅゆ)にほろびて、伽藍さらに跡もなし」 〔李白‐上皇西巡南京歌〕

② 聖人の事跡。また、その遺跡。しょうせき。

※伝法灌頂雑要抄‐寛仁三年（1019）三月一五日・太政官牒「如_二盛算_一者歴_二二山_一礼_二聖跡_一、遇_二三蔵_一学_二大教_一」 〔漢書‐伍被伝〕

③ すぐれた筆跡。

※本朝文粋（1060頃）一三・村上天皇御筆法華経供養問者表白〈兼明親王〉「方今開蓮之文、出_二聖跡臨池之妙_一」

出典　精選版 日本国語大辞典