食邑[朝鮮](読み)しょくゆう[ちょうせん]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「食邑[朝鮮]」の意味・わかりやすい解説

食邑[朝鮮]
しょくゆう[ちょうせん]

朝鮮で功のあった臣下に与えられた領地新羅では,たとえば法興王 19 (532) 年に金官国の首長金仇亥に金官国を部に格下げしただけで,そのまま食邑として与えたように,来降者や戦功のあった者に対して土地や人間を与えた。貴族の経済的基盤は旧支配地を食邑としてもつことで,この経済力を背景にして慶州貴族は統一戦争にのぞみ,また地方の直轄行政も行なった。高麗崔氏官軍にまさるほどの強大な家兵集団をもっていたが,その権力の基盤は膨大な食邑と農荘を手に入れていたからである。

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