鶍・交喙(読み)いすか

精選版 日本国語大辞典 「鶍・交喙」の意味・読み・例文・類語

いすか【鶍・交喙】

〘名〙
アトリ科の鳥。全長約一七センチメートル。雄は赤褐色、雌は緑黄色で、尾羽と翼は雌雄とも黒褐色を帯びる。上下くちばしが湾曲して交差しており、松かさの中の種子をついばむのに適する。北半球北部に分布し、日本には主に冬鳥として渡来。《季・秋》〔文明本節用集(室町中)〕
② 棒や柱状の木の先端を、一方から斜め下へ半分切り、反対側から交差するように同じく斜め下へ半分切り、食い違った尖端を作ること。〔日本建築辞彙(1906)〕
※歌舞伎・四天王産湯玉川(1818)五立「包みの品を取った上に、あの女も抱いて寝ようと思ったら、二つに一つ皆いすか」
④ 以前の話と、つじつまが合わないこと。うそをいう江戸の俗語。〔物類称呼(1775)〕

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