【あい】琿条約(読み)あいぐんじょうやく

百科事典マイペディア 「【あい】琿条約」の意味・わかりやすい解説

【あい】琿条約【あいぐんじょうやく】

1858年ロシアと清国の間に【あい】琿(現,黒河市の愛輝区)で結ばれた条約。ロシアはネルチンスク条約(1689年)の制約を無視し,英国と対抗するため,黒竜江アムール川)を占領しようとした。そして東シベリア総督ムラビヨフ・アムールスキーを通じて,太平天国の乱で苦しんでいる清国の全権奕山(えきさん)にこの条約を結ばせた。黒竜江左岸をロシア領とし,ウスリー川以東を共有領土とするなど,ロシアは領土を拡張した。のち清は条約を否認したが,1860年の北京条約で確認された。
→関連項目ゴルチャコフシベリア

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