あいびき(その他表記)Svidanie

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「あいびき」の意味・わかりやすい解説

あいびき
Svidanie

ロシア作家 I.ツルゲーネフの農村生活に取材した小説集『猟人日記』中の一編。 1850年作。秋の白樺林の静寂のなかで,純情な百姓娘都会慣れしたきざな下男とが最後のあいびきをする場面を描いた珠玉短編。日本では 88年に二葉亭四迷による言文一致体の名訳『あひゞき』が『国民之友』誌7~8月号に発表され,当時の読書界驚愕感銘を呼起し,日本近代文学の発達に多大の影響を与えた。

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世界大百科事典(旧版)内のあいびきの言及

【デート】より

… 日本では,第2次大戦後のアメリカニゼーションの風潮のなかで,1950年代後半からデートという言葉が使われはじめ,60年代の初頭には日常語のなかにほぼ定着するにいたった。あいびきという旧来の日本語が〈人目を忍んで会う〉というニュアンスをともなうのに対し,デートという言葉には明るい開放的なひびきがあり,当時の若い人たちに好まれた。ランデブーというフランス語も戦前から使われていたが,この言葉はいささかハイカラにすぎる感じが強く,大衆的な用語とはなりにくかった。…

※「あいびき」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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