アウレリウス・ウィクトル(その他表記)Aurelius Victor, Sextus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

アウレリウス・ウィクトル
Aurelius Victor, Sextus

4世紀頃のローマ著述家アフリカ出身で,パンノニア総督,ローマ都長官を歴任。 360年以後,アウグスツスからコンスタンチウス2世までの『皇帝伝』 De Caesaribusを著わした。 G.スエトニウスに範をとった列伝体で,異常な事柄関心を示すとともに,タキツスによるモラル評論を加味した。

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世界大百科事典(旧版)内のアウレリウス・ウィクトルの言及

【ラテン文学】より

…こうして古典ラテン文学はキリスト教徒の手によって中世に伝えられていく。 世俗文学も,往年の光輝はないけれども,4世紀後半から5世紀前半にかけて再生し,タキトゥス以後の歴史を執筆したアンミアヌス・マルケリヌス,ローマ史の概要を書いたエウトロピウスEutropius,皇帝伝のアウレリウス・ウィクトルAurelius Victorなどの歴史家が出た。しかし世界史概要を著したオロシウスはアウグスティヌスの影響を受け,叙事詩の韻律で《モーゼル川》を書いた詩人・修辞学者アウソニウスは,キリスト教徒であって,キリスト教徒による世俗文学の開祖とされるように,世俗文学の側からもキリスト教との握手が始まっている。…

※「アウレリウス・ウィクトル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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